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この夏の思い出 in 北海道。3日目。

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2004/8/19 その2
 襟裳岬までの道のりは新冠、静内、浦河と小さな町が町が続く。特に観光したいという気分にもならず足早に通り過ぎる。浦河を過ぎると、海沿いの難所を走る道が多くなり寂しさがいっそう増した気がする。この辺一帯に言える事なのだが、道路のすぐ脇で昆布を干している家が本当に多い。日高昆布といえば全国的に名の知れた昆布だが、おそらくこの辺りで採れる昆布のことを言うのだろう。どの家も庭先で昆布を干している光景を見るとなぜか寂しい気持ちになってしまう。
 そんなこんなで自転車のスピードメータの距離計とにらめっこしつつ、えりもの町に到着した。えりもの町も特に代わり映えのする町ではなかったが、港の灯台で女子高生二人組みが仲良くおしゃべりしてたのを見て、ここにも人々の普通の生活が存在してることを感じ、さきほと感じた寂しい場所だという印象を恥じた。
 えりもの町から襟裳岬までは10km程度の距離があるのだが、この道が素晴らしかった。ただこの丘陵地帯の道は自転車乗りとってはアップダウンがきつく激しく体力を消耗した。やっとのことでたどり着いた襟裳岬だが、まぁまぁであった。まぁまぁと言うのは面白くもなくつまらなくもないという微妙な感じを表すのだが、僕は目的地での光景を楽しみにしてるだけでなく、そこにたどり着くこと、たどり着く工程を楽しみたいのだからそれでいいのだ。
 気になっていた台風だが、襟裳岬で出会ったチャリダー氏の情報により、どうやら台風は北海道に直撃する可能性が高いことを知った。それから少し話しをして、レトルトカレーを僕にくれ別れた。カレーをありがとう。
 台風が来てるといっても、僕に残された選択肢は一つ、襟裳岬のすぐ近くの百人浜キャンプ場に行くことだ。百人浜のキャンプ場を通り過ぎるとその先50kmは一切宿泊出来そうな場所はない。岬を出発して百人浜のキャンプ場にはすぐに到着したのだが、いざこれから荒れ狂うだろう嵐を前にテントで一夜を明かすことに不安を感じ途方に暮れてると、なんとキャンプ場の管理人の計らいで1泊300円というテントサイト料金でバンガロー(簡易コテージ・ベットなどはない)を貸してくれるという。これには本当に助かった。どれだけ感謝しても足りない気がした。台風を前に屋根付きの居場所があるということへの安心感を感じたのは人生でこれが初めてだった。東京では台風がきてもテレビを見ながら他人事のように見ていたが、台風がこれほど脅威なものだとは・・。
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